筋肉を包むタンパク質の線維でできた伸縮性のある薄い膜のことで、ウエットスーツのように身体全体に張り巡らされています。第二の骨格と言われるほど、体にとって重要なものです。また、筋肉だけでなく内臓の膜ともつながっています。

筋膜の役割

• ＊各組織を包み、組織同士を区切ると共に結びつけて姿勢を保つ
• ＊組織同士がこすれあう摩擦から保護する
• ＊3つの筋膜（筋外膜、筋周膜、筋内膜）で筋線維の動きを支え、力を伝達する

筋膜の癒着が不調を引き起こす

筋膜は柔らかい組織なので、委縮・癒着（からまる、くっついてしまう）しやすい特徴があります。筋肉や皮膚にくっついて固くなってしまった状態になるので、血行不良がおこり栄養が全身に行き届かなくなると同時に、老廃物の流れも悪くなってしまいます。つながっている血管や神経、リンパ管にも影響を与えてしまうんです。

筋膜の癒着・症状チェック

□肩こりや頭痛
□身体の重だるさ
□たるみやむくみ
□痩せにくい
□足腰の疲れ・二の腕や太もものたぷたぷ感

筋膜の癒着には筋膜リリース

筋膜の委縮・癒着を引き剥がしたり、引き離したり、こすったりすることで、正常な状態に戻すことを言います。筋膜リリースが「筋膜はがし」と呼ばれる理由もここにあります。

姿勢の悪さなどで、ずれていた内臓や、運動不足や生活習慣が原因で滞った血流を本来の姿に戻す、解放するのが筋膜リリースの役割です。

筋膜は全身を覆っているので、腰や背中に痛みやコリのある人は、お尻や太もも、股関節部位などの「痛みのある部分の周り」の筋膜をリリースすることで、症状を改善することができるんです。肩や首、腕やわきの下などの筋膜をリリースすることによって、肩の痛みも改善することができます。